ISO とは、国際標準化機構(International Organization for Standardization ) の略称です。
語源はギリシャ語で “等しい” または “共通” という意味を表す“isos ( アイソス )”です。
主に、製品やサービスの質の向上 ・ 地球環境への配慮を目的として、>製品規格やマネジメントシステム規格等の認定を行う民間の組織で、スイスのジュネーブにISO本部があります。
各国の企業が、おもい思いに独自のガイドラインを設けて、品質や環境を管理していくやり方では統一性がなく、様々な障害や問題が発生することが予想されるので、世界中がこの規格を 「相等しく」 活用していって欲しいという願いを込めて、世界規模での共通標準が設けられています。
私たちの身近な暮らしの中にもたくさんの ISO 規格があります。
製品規格では、例えば写真のフイルムです。日本ではひと昔前までASAというアメリカの感光度単位を使用していたのですが、今はISOという単位に変わっていますし、台風情報でおなじみだった○○mbという中心気圧を表す単位は、いつの間にかヘクトパスカルという言葉に置き換わっています。ファクシミリの通信方式もそうですし、他にもキャッシュカードのサイズ ・ 事務紙のサイズ ( A4、B4等 ) ・ ねじのサイズ等色々な製品規格があふれています。これらの規格のおかげで、私たちは世界中どこに行っても、色々なものを共通して使うことができています。
マネンジメントシステム規格は「経営を管理するための方法を、世界全体が共通のやり方で管理して行きましょう! 」 ということを 目的に作られています。
その中で、環境を守っていくために用いられているのが、 ISO14001です。
人類はこれまで、文明の発展や生活の利便性だけを求めて大量生産 ・ 大量消費 ・ 大量廃棄を繰り返してきました。結果今日では、天然資源の不足が懸念され始めています。また酸性雨 ・ 地球温暖化 ・ オゾン層の破壊 ・ 生態系の変化などの環境破壊が地球規模で進んでいっています。
このように深刻化する事態を受けて、企業や政府向けに作られた国際的な環境管理規格が“ ISO14001 ”です。 「 企業の経営には、環境への配慮が優先的になされることが必要だ 」という認識が国際的に広がりをみせ、環境問題に対して、もはや国や企業がおのおの独自に管理していくというやり方ではなく、ISO14001という世界で共通する規格を用いることで、 「世界中が同じやり方で、地球環境を見直していく 」 ことの必要性が重要視されるようになってきました。
実際の認証取得では、環境保護のための管理体制 (環境マネンジメントシステム)が整っているかどうかを第三者の審査機関が審査し、認証するしくみになっています。
毎日の企業活動の中には、環境に影響を与えている様々な作業が存在します。例えば,工場ですと製品を作るときの材料の調達 ( 資源の枯渇 ) 、作業工程における排ガス ・ 排水などの処理 ( 大気汚染、水質汚染 ) 、作業環境の管理 (人体への影響 )、処分品発生 (廃棄物の増加 ) etc ・・・が考えられます。
まず最初の準備段階としては、自社で現在行われている作業工程において、環境に影響を与えている原因としてはどのようなものがあり、どのくらいの量が、どのくらいの頻度で発生しているかについて、あらゆる面から調査することから始めます。次に調査により特定された環境負荷原因を、どうやって減らしていくかに関し、改善目標や計画をたてます。具体的なやり方としては、オフィス紙は裏紙利用し、段階的に何割かを再生紙に変えていくとか、部品にはリサイクル可能な材料を使用するとか、産業廃棄物をマニフェスト伝票により管理していく等が考えられます。これらの実際の環境負荷低減活動は、トップダウンにより日々の仕事の中で、社員一人ひとりが全員で実践していきます。
ISO14000シリーズではそのための手順として、環境法規制を遵守することはもちろん、環境負荷を管理・監査するために自社の実態に応じた仕組み作りを行い、計画 ( Plan ) →実行 ( Do ) →点検 ( Check ) →見直し ( Action )というPDCAサイクルを繰り返しながら、毎年継続的にその仕組みを改善していくためのシステム (=環境マネジメントシステム )を構築することを求めており、運営支援のための考え方や指針などを教えてくれています。
循環型社会に向けて、環境に対する取り組み姿勢が企業の評価に直結してきている今、環境をまもるための“知恵袋” としての ISO14000 シリーズの重要性は、1日1日と増してきているように思われます
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